界面活性剤の有害性と人体・環境に与える影響

界面活性剤は、洗剤やシャンプーなどの洗浄剤に広く使用されているが、人体や環境に有害な影響を与える可能性があることが指摘されている。

界面活性剤が人体に与える影響を論じようとすると、とたんに弱腰になる企業と研究者たち。

界面活性剤は、皮膚炎や目の炎症を引き起こすだけでなく、呼吸器系への影響や、発がん性などのリスクも指摘されている。

界面活性剤は、その有害性も認識しておくことが大切だ。

界面活性剤とは

界面活性剤は、洗剤やシャンプーなどの製品に含まれる成分の一つで、水と油という混じり合わない物質を混ぜ合わせる性質がある。

汚れが落ちやすくなる効果があるため、洗剤やシャンプーなどの洗浄剤に広く使用されている。

しかし、界面活性剤は生分解性が低く、環境中に長く残存するため、人体や動物に及ぼす影響、環境への影響が懸念されている。

便利だ便利だと環境に有害な界面活性剤を使い続け、しっぺ返しを食うのは人である。

界面活性剤とは?その性質と種類、洗剤への効果を詳しく解説をみておく

界面活性剤の悪影響

界面活性剤が人体や動物に及ぼす影響については、数多くの研究がされており、国際的にデータベース化もされている。

一部の界面活性剤には、皮膚刺激性やアレルギー性があることが報告されている。

また、動物実験においては、一部の界面活性剤が催奇形性を示すことが報告されている。家庭用の洗剤に含まれる界面活性剤にも、毒性や催奇形性があることが報告されている。また、長期間の暴露によって有害な影響が出ることがある。

市販の洗剤やシャンプーなどの大半が、有害な合成界面活性剤が主成分になっているというのが事実だ。

エンドクリン作用

界面活性剤が環境に及ぼす影響としてもっとも代表的なのは、エンドクリン作用だ。

エンドクリン作用とは、内分泌腺から分泌された物質が、体液によって分泌した細胞から離れた器官に運ばれ、そこで作用することを指す。エンドクリン作用は、ホルモンなどに見られる機構であり、内分泌の典型的な様式だ。

エンドクリン作用によって、生殖機能や発育に関わるホルモン系のバランスが乱れ、内分泌撹乱化学物質により、知らないうちに人体や環境が汚染される危険があるわけだ。

界面活性剤は肝臓で分解しにくく排出されにくい

現在使用されている洗剤は、肝臓で分解できるものが多く、分解できない分は体外に排出され、蓄積性はない、とはいわれている。

界面活性剤は、肝臓で分解されることが困難で、肝臓障害や発がん性の原因になる可能性がある、とされている。また、界面活性剤が皮膚から浸透し、体内に蓄積する可能性はある。

しかも、その排出にかかる時間は非常に長い。ほんの数時間暴露するだけで、界面活性剤を排出するのには半年から数年かかると試算する者もいる。

界面活性剤は皮膚からの浸透で蓄積される

人体には合成界面活性剤を分解する機能が備わっていないため、合成界面活性剤が皮膚などに付着した場合、浸透作用によって体内に侵入する可能性がある、と言われている。

界面活性剤は皮膚から浸透し、体内に蓄積する可能性がある。

界面活性剤には毒性の低いものから発がん性や環境ホルモンに影響を及ぼす可能性のあるものまで様々な種類がありますが、具体的な皮膚からの浸透量や蓄積に関する情報は少ないので警戒しづらい。

呼吸器への影響

界面活性剤は、呼吸器にも刺激を与える可能性がある。特に、粉末状の界面活性剤は、吸入すると気管支炎や肺炎などの呼吸器疾患を引き起こす可能性がある。

目への影響

界面活性剤は、目にも刺激を与える可能性がある。高濃度の界面活性剤は、目の炎症や充血を引き起こし、角膜に損傷を与えることもある。

界面活性剤の催奇性

界面活性剤には、催奇形性(さいきけいせい)があるものがある。界面活性剤の催奇形性は、妊娠中の女性が界面活性剤を長期間使用することで、胎児の発育に影響を及ぼす可能性があることを示している。

妊娠中の女性や妊娠を予定している男性の体内に入ると、胎児に奇形を引き起こす作用がある、とされている。

催奇形性とは、胎芽や胎児の発生途中に影響を与え、形態的な異常を引き起こす性質を指す。催奇形性は、放射線やウイルス、サリドマイドなどの薬剤が原因となることがある。

妊娠中の女性が薬物を服用すると、胎児に奇形が起こる危険性があるため、界面活性剤の使用には注意が必要だ。

界面活性剤の毒性と発がん性

界面活性剤には、発がん性がある、とされるものもある。界面活性剤の発がん性については、肯定的な実験結果があるものの、その影響は限定的である、となぜが研究者の歯切れは悪い。

界面活性剤の毒性については、変異原性、遺伝毒性、催奇形性、繁殖性についても認められていないと主張する。

界面活性剤は他の化学物質と相乗作用で毒性を増すため、安易に安全であると安心せず警戒が必要です。

被暴露領域での湿疹、全身性の知覚異常、全身の皮膚の乾燥、多臓器の不調による体への影響や、皮膚から吸収された石油系合成物が人体にどのように影響するのか全く研究がなされていない。

界面活性剤の刺激性

界面活性剤の影響で注意が必要なものには刺激性もある。界面活性剤は長時間使用すると、人によって手湿疹など肌荒れを引きおこす。こ

れは皮膚の角質に作用し表面の滑らかさを奪うためだ。界面活性作用の強いものほど起こりやすい。

一部の化粧品にも、成分を混ぜるための乳化剤、または浸透剤として界面活性剤が用いられるため、長期間・多量の使用はかえって肌を害しやすい。

界面活性剤がバリア機能を破壊する

界面活性剤は、脂質を落としタンパク質を損傷し天然保湿因子を損失させる。

肌の角質層のバリア機能を損なわせ皮膚がはがれることを促し、乾燥、刺激、皮膚の硬さ、痒みなどを引き起こす。

環境への影響

界面活性剤は、環境中に残留しやすく、水質汚染や土壌汚染を引き起こす可能性がある。下水道に流れた界面活性剤は、河川や湖沼に流れ込み、水生生物に悪影響を及ぼす可能性がある。

界面活性剤は、土壌に浸透すると、植物の生育を阻害したり、地下水を汚染したりする可能性がある。界面活性剤は、分解されにくいため、環境中に残留し、水質汚染や土壌汚染を引き起こす可能性がある。

まとめ

界面活性剤は、洗浄力や泡立ちを高めるために使用される成分だが、環境や人体に及ぼす影響が懸念されている。界面活性剤は他の化学物質と相乗作用で毒性を増し、発がん性も懸念されている。

使用後は十分に洗い流し、界面活性剤が含まれている製品をむやみに買わず使用しないこと、有害性の高いものは避け、環境と健康に配慮した洗剤を選ぼう。

安全であるというデータや、企業主導で作成された論文、データや研究がないから安全である、というお決まりのフレーズを鵜呑みにしないことが重要だ。

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日記を書いています。雑記ブログということで、明確にテーマを決めているわけではありませんが、そのときに興味のあることや、日常生活で役に立つことを書いていく予定です。