ダストピックアップ率とは?掃除機選びに役立つ指標

吸込仕事率は、多くの掃除機や吸引装置の性能を評価する上で重要な指標だ。この率が高ければ高いほど、効率的に埃やゴミを吸い取ることが期待できる。

吸込仕事率のほかに、ダストピックアップ率というのもあるが、一体どんな指標なのだろうか。

吸込仕事率の問題点

吸込仕事率とは、掃除機の吸引力を表す数値だ。しかし、吸込仕事率にはいくつかの問題点がある。

吸込仕事率は、掃除機の吸引力を表す数値であるため、高いほどゴミをよく取れると考えられがちですが、実際には吸引力だけでなく、フィルターの詰まりや、パックの満杯など、様々な要因が吸込仕事率に影響する。

吸込仕事率は、掃除機の性能を表す指標の一つであり、他の性能面とのバランスが重要。例えば、吸引力が強い掃除機は、床面などを吸着して動きにくくなるなど、取り回し面の課題がある場合がある。

吸込仕事率はほぼ日本独自の測定数値だが、ダストピックアップ率という他の基準がある。

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ダストピックアップ率

ダストピックアップ率とは、掃除機が床に置かれたゴミを吸い取った後に床に残ったゴミの量を測定し、吸い取ったゴミの割合をパーセントで表したもの。

この測定方法は、国際電気標準会議(IEC)によって定められている。

ダストピックアップ率は、掃除機の性能を示す指標の一つで、数値が高いほど掃除機が効率的にゴミを吸い取ることができることを示す。

ダストピックアップ率(Dust Pickup Rate)とは、掃除機のゴミ除去能力を表す指標だ。床に一定量のゴミを撒き、掃除機で吸い取った後に床に残ったゴミの量を測定し、吸い取ることができたゴミの量をパーセンテージで表す。高いほど、ゴミを除去する能力が高い掃除機と言える。

ダストピックアップ率は、国際電気標準会議(IEC)によって定められた試験方法で測定される。試験方法は、床材の種類(カーペット、フローリング)、ゴミの種類(けい砂、糸くず、繊維ゴミ)、掃除機のモード(強、中、弱)によって異なる。

ヘッドをつけないで空気のみを吸い取り測定する吸込仕事率よりは現実的な測定基準になっている。

ダストピックアップ率は、掃除機の選定に重要な指標の一つだ。しかし、ダストピックアップ率だけで掃除機の性能をすべて判断するのは早計だ。

ダストピックアップ率の測定方法

ダストピックアップ率の測定方法は、以下の通りだ。

一定量のゴミを床に撒く。
掃除機を床に当てて、ゴミを吸い取る。
掃除機が吸い取ったゴミの量を測る。
吸い取ったゴミの量を、撒いたゴミの量で割る。
得られた割合がダストピックアップ率となる。
例えば、床に100gのゴミを撒き、掃除機が90gのゴミを吸い取った場合、ダストピックアップ率は90%となる。

ダストピックアップ率は、掃除機の性能を比較する際に役立つ。ダストピックアップ率が高い掃除機ほど、ゴミを吸い取る力が高く、掃除が効率的になる。

ダストピックアップ率と吸込仕事率

ダストピックアップ率と吸込仕事率は、掃除機の性能を示す2つの指標だ。ダストピックアップ率は、実際に掃除機がゴミを吸い取る能力を表す指標で、吸込仕事率は、掃除機が空気を吸い込む能力を表す指標。

ダストピックアップ率は掃除機で吸い取ったゴミの量を測定する。ダストピックアップ率は、吸い取ったゴミの量が床に撒いたゴミの量の何パーセントかを計算して表される。

一方、吸込仕事率は、掃除機のモーターが消費する電力と、掃除機が空気を吸い込む速さから計算されます。吸込仕事率は、ワット(W)で表される。

ダストピックアップ率と吸込仕事率は、どちらも掃除機の性能を示す指標だが、ダストピックアップ率の方が、掃除機がゴミを吸い取る能力をより正確に表す指標になっている。

日本の掃除機のダストピックアップ率

日本の掃除機のダストピックアップ率は、一般に欧米の掃除機に比べて低い傾向がある。これは、日本の住宅の床材がカーペットよりもフローリングが多いためだ。

カーペットでは、掃除機のヘッドがゴミを吸い込む際に、ゴミがヘッドに絡まって取れなくなることがある。そのため、カーペット用掃除機は、フローリング用掃除機よりもダストピックアップ率が高くなる傾向がある。

また、日本の掃除機は、欧米の掃除機に比べて小型で軽量であることが多いため、吸引力も低い傾向がある。そのため、日本の掃除機は、欧米の掃除機に比べてダストピックアップ率が低い傾向になるのは否めない。

屋内で靴を脱ぐ日本では、それほどのダストピックアップ率の高い掃除機は必要がなく、屋内で靴を履いたままの外国ではダストピックアップ率が高い掃除機が好まれるのは当然となる。

ダストピックアップ率という基準は、日本では監督官庁がクリーナー各社にダストピックアップ率の表示を義務付けているわけではなく、ダストピックアップ率で評価しているメーカーがまだ少ないのが現状だ。

ダストピックアップ率が高い掃除機の問題

ダストピックアップ率が高い掃除機は、ゴミをよく吸い取ることができるため、便利に感じるかもしれない。しかし、ダストピックアップ率が高い掃除機には問題がある。

ダストピックアップ率が高い掃除機は、吸引力が強いため、家具やカーペットを傷つけやすい。また、その吸引力が強さが騒音につながる。外国の掃除機はうるさいと言われがちがたが、その原因はダストピックアップ率の高さにある、といってもいい。

また、ダストピックアップ率が高い掃除機は、ゴミをよく吸い取るため、フィルターがすぐに目詰まりしがちだ。フィルターが目詰まりすると、掃除機の吸引力が低下してしまい、掃除効率が悪くなる。

ダストピックアップ率の高さに注目するのもいいが、ダストピックアップ率の高さの弊害も理解しておくべきだ。

ダストピックアップ率の問題点

ダストピックアップ率は、掃除機の性能を示す指標の一つだが完全な指標ではないことに注意だ。

ダストピックアップ率は、床材の種類やゴミの種類によって大きく異なるため、すべての床材やゴミに対応する性能を示す指標としては適切ではない。また、ダストピックアップ率は、掃除機の性能を測定する試験方法が複雑で、一般消費者が理解しにくい。

ダストピックアップ率は、掃除する床の種類によって異なる。例えば、カーペットではダストピックアップ率が高くなる傾向があるが、フローリングではダストピックアップ率が低くなる傾向になる。

掃除するゴミの種類によっても異なる。大きなゴミはダストピックアップ率が高くなる傾向があるが、小さなゴミは低くなる傾向がある。掃除機のヘッドの種類によっても異なる。例えば、ヘッドの形状が違うと、ダストピックアップ率は異なる。掃除機のフィルターの種類によって異なる。例えば、フィルターの性能が違うと、ダストピックアップ率が異なる。

ダストピックアップ率だけで決めない

以上のように、ダストピックアップ率だけで掃除機の性能を比較することはできない。ダストピックアップ率は、掃除機の性能を示す指標の一つだが、吸込仕事率と同じく完璧な指標にはならない。ダストピックアップ率の高さが、逆に騒音というデメリットにもなり得る。

掃除機の使用する環境はユーザーによって異なる。掃除機を選ぶ際には、ダストピックアップ率だけでなく、床の種類、ゴミの種類、ヘッドの種類、フィルターの種類、使う部屋の性質などを考慮する必要がある。

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ARC

日記を書いています。雑記ブログということで、明確にテーマを決めているわけではありませんが、そのときに興味のあることや、日常生活で役に立つことを書いていく予定です。